未来の発電方式:電磁流体発電
- 電磁流体発電とは電磁流体発電は、これまでの火力発電とは異なる仕組みで電気エネルギーを生み出す、未来のエネルギー源として期待される発電技術です。火力発電と同様に、電磁流体発電でも燃料を燃焼させて高温のガスを発生させます。しかし、従来の火力発電のようにタービンを回転させて発電機を駆動するのではなく、電磁流体発電では、高温のガスを直接利用して電気エネルギーを発生させる点が大きく異なります。この高温ガスは、単なる熱い空気ではありません。電気を帯びた特別な気体、プラズマと呼ばれる状態になっています。プラズマは、原子核と電子がバラバラに飛び回っている状態であり、電気を通す性質を持っています。電磁流体発電では、このプラズマを磁場の中を高速で通過させることで電気を発生させます。これは電磁誘導と呼ばれる現象を利用したもので、磁場の中を導電体が移動すると、電流が発生するという原理に基づいています。電磁流体発電は、タービンや発電機などの回転部分を必要としないため、エネルギーの損失が少なく、高い発電効率を実現できる可能性を秘めています。また、排熱の温度も低く抑えられるため、環境負荷の低減にも貢献できると期待されています。