原子力発電における液体金属NaK
- NaKとはNaKは、ナトリウム(Na)とカリウム(K)を混合して作られる合金です。金属でありながら、常温で液体という珍しい性質を持っています。その見た目は、銀色に輝き、水銀を思い起こさせます。しかし、水銀よりも比重が軽いため、水に浮かせることも可能です。ただし、水との反応性は非常に高く、激しく反応して水素を発生します。また、空気中の酸素や水分とも反応しやすいため、保管には細心の注意が必要です。一般的には、鉱油や不活性ガス中で保管されます。NaKは、その優れた熱伝導性と低い融点から、原子炉の冷却材として利用されることがあります。原子炉内で発生した熱を効率的に運び出すことで、炉心が過熱するのを防ぎます。しかし、その反応性の高さから、取り扱いには高度な技術と安全管理が求められます。