OPEC

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エネルギー安全保障とOPEC

- 石油輸出国機構とは石油輸出国機構(OPEC)は、世界の主要な産油国が集まり、石油の価格や生産量について話し合う国際機関です。1960年9月、石油の価格安定と産油国の利益を守ることを目指し、サウジアラビアとベネズエラを中心に、イラク、イラン、クウェートを加えた5カ国で設立されました。その後、加盟国は増減を繰り返しながら、現在では13カ国が加盟しています。OPECは、世界の石油埋蔵量の約7割、産出量の約4割を占めており、国際的な石油市場に大きな影響力を持っています。 OPECの活動は多岐に渡りますが、中でも重要なのが原油価格の調整です。OPECは、加盟国の生産量を調整することで、国際市場における石油の供給量をコントロールし、価格の安定化を図っています。具体的には、需要が減少し価格が下落する傾向にある場合は、生産量を減らして価格の下支えを図ります。逆に、需要が高まり価格が上昇する場合は、生産量を増やして価格の高騰を抑えるように調整を行います。 しかし、近年では、アメリカのシェールオイル増産や再生可能エネルギーの普及などにより、OPECの影響力は低下傾向にあります。また、加盟国間では、それぞれの国の思惑から、足並みが揃わないケースも出てきています。それでも、OPECは、世界経済に大きな影響を与える存在であることに変わりはなく、その動向は今後も注目されます。