体内を照らす光:ポジトロンCTとは
- ポジトロンCTとは何かポジトロンCTは、体内の活動状況を鮮明な画像で捉えることができる、最新の画像診断技術です。 CTやMRIが体の臓器や血管などの構造を主に映し出すのに対し、ポジトロンCTは細胞や組織の機能を可視化できる点が大きな特徴です。検査では、微量の放射性物質を含む薬剤を体内に投与します。この薬剤は、ブドウ糖のように、がん細胞など活発に活動している細胞に集まる性質を持っています。 薬剤が集まった部分からは、「ポジトロン」と呼ばれる微粒子が放出されます。ポジトロンCTはこのポジトロンを検出し、コンピューター処理によって画像化することで、がん細胞など活発な細胞がどこにあるのか、その大きさや形はどうかなどを詳細に把握することができます。ポジトロンCTは、がんの診断だけでなく、心臓病や脳疾患など、様々な病気の診断にも用いられています。 また、治療の効果判定や、病気の進行状況を把握するためにも利用されています。従来の画像診断では分からなかった体の機能を捉えることができるため、病気の早期発見や、より適切な治療法の選択に役立つことが期待されています。