RETF

原子力施設

高速炉燃料再処理技術試験施設 (RETF)

- 高速炉燃料再処理技術試験施設とは高速炉燃料再処理技術試験施設(RETF)は、かつて動力炉・核燃料開発事業団(現日本原子力研究開発機構)が運用していた施設です。この施設は、将来のエネルギー源として期待される高速増殖炉の燃料サイクルを実現するために不可欠な、使用済み燃料の再処理技術開発を目的として建設されました。高速増殖炉は、ウラン資源を有効活用できる夢の原子炉として知られていますが、その燃料サイクルには、使用済み燃料からプルトニウムとウランを分離回収し、再び燃料として利用する再処理技術が欠かせません。RETFは、実際に高速炉で使用された燃料を用いた湿式法(Purex法)と呼ばれる技術を用いた再処理試験を実施するために、1998年から2004年にかけて運転されました。この施設では、運転期間中に約10トンもの使用済み高速炉燃料の再処理を行い、プルトニウムとウランを分離回収することに成功しました。そして、これらの成果は、将来の高速炉燃料再処理技術の高度化に大きく貢献することとなります。現在、RETFは運転を終了していますが、そこで得られた貴重なデータや知見は、将来の高速炉開発に向けて、今もなお活用され続けています。