エネルギー代謝の要!甲状腺ホルモン
私たちの体には、まるで小さな工場のように、重要な物質を作り出し、円滑な体の運営を支えている器官がいくつかあります。その中の一つに、喉仏の下あたりに位置する、蝶のような形をした甲状腺があります。甲状腺は小さいながらも、体全体のエネルギー代謝をコントロールするという重要な役割を担っています。
甲状腺は、体内で利用されるエネルギーを生み出すために必要なホルモンを作っています。このホルモンは、まるで工場の作業員のように、体の隅々まで届けられ、細胞の活動レベルを調整しています。体温の調節や心臓の働き、そして脳の活動など、生命維持に欠かせない機能にも深く関わっています。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、まるで工場の生産ラインが過剰に稼働するように、体の代謝が活発になりすぎてしまいます。その結果、動悸や息切れ、体重減少などの症状が現れます。反対に、ホルモンの分泌量が不足すると、工場の生産量が低下するように、代謝が低下し、倦怠感や体重増加、寒がりなどの症状が現れます。
このように甲状腺は、小さな器官ながらも、私たちの健康を維持するために非常に重要な役割を担っています。体の不調を感じたら、甲状腺の機能に問題がないか、医師に相談してみるのも良いでしょう。