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バーキットリンパ腫:謎多き血液がん

バーキットリンパ腫は、1958年にアフリカで初めて確認された悪性リンパ腫の一種です。リンパ腫とは、リンパ球と呼ばれる血液のがん細胞が、リンパ節や脾臓、骨髄などで異常に増殖する病気です。バーキットリンパ腫は、その中でも特に小児に多く見られ、顎の骨に腫瘍ができるという特徴があります。顎の骨以外にも、消化管や卵巣、中枢神経などに腫瘍が発生することもあります。 この病気は、アフリカ、特にサハラ砂漠以南の地域で多く見られます。これらの地域はマラリアが流行しており、マラリアへの感染がバーキットリンパ腫の発症リスクを高めると考えられています。マラリアによって免疫力が低下することが、発症の一因とされています。 バーキットリンパ腫は、非常に進行が速いがんであり、早期の発見と治療開始が極めて重要です。治療法としては、抗がん剤による化学療法が中心となります。 抗がん剤を適切に使用することで、完治も可能な病気です。 しかし、治療開始が遅れてしまうと、がんが全身に広がり、治癒が困難になるケースもあります。そのため、アフリカなどの流行地域では、早期発見と迅速な治療体制の構築が課題となっています。