ワッセナー・アレンジメント:国際的な安全保障協力の枠組み
- ワッセナー・アレンジメントとはワッセナー・アレンジメントは、1996年7月に設立された、軍事転用可能な通常兵器や技術の国際的な輸出管理のための枠組みです。その正式名称は、「通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理を実施することにより、地域の安定を損なう可能性のある通常兵器の過度の移転と蓄積を防止する目的での国際的申し合わせ」です。 このアレンジメントは、特定の通常兵器や技術がテロリストや犯罪組織の手に渡ったり、紛争地域に流入したりすることを防ぐことを目的としています。ワッセナー・アレンジメントに参加する国々は、輸出規制の対象となる品目リストを共有し、それらの輸出に際しては、国際的な安全保障を損なわないかどうかを審査する義務を負います。ワッセナー・アレンジメントは、条約のような法的拘束力を持つものではなく、あくまでも参加国間の自主的な取り組みです。しかし、国際的な安全保障を維持するために重要な役割を果たしており、多くの国々がその原則や基準を自国の輸出管理制度に反映させています。