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光電効果:光のエネルギーを電気に変換

光電効果とは、物質に光を照射した際に、その物質から電子が飛び出す現象のことを指します。 物質は原子核とその周りを回る電子で構成されていますが、光電効果は光と電子との相互作用によって起こります。光は波としての性質だけでなく、粒子としての性質も持ち合わせています。 つまり、光は光のエネルギーを小さな塊として持ち、この塊を光子と呼びます。 物質に光が照射されると、光を構成する光子が物質中の電子と衝突します。この時、電子は光子1個分のエネルギーを吸収します。吸収したエネルギー量が物質の束縛エネルギーよりも大きい場合、電子は物質から飛び出すことができるのです。飛び出した電子は光電子と呼ばれ、電気回路に流れることで電流となります。 光電効果は、太陽光発電をはじめとする様々な技術に応用されています。例えば、太陽電池は光電効果を利用して太陽光を電気に変換する装置です。太陽光パネルに太陽光が当たると、パネル内部で光電効果が起こり、電子が飛び出して電流が発生します。 このように、光電効果は光と物質の相互作用を理解する上で重要な現象であり、私たちの生活にも役立っています。
原子力発電の基礎知識

光の粒、光子

私たちが日頃当たり前のように感じている光ですが、その正体は古くから科学者たちの大きな関心を集めてきました。 光は音と同じように波のように伝わっていく性質を持っており、この波の山の頂点と頂点の間の距離を波長と呼びます。そして、光の色は、この波長の長さによって異なることが分かっています。例えば、夕焼けで見られるような赤い光は波長が長く、晴れた日の空のような青い光は波長が短いのです。 さらに、光が波としての性質を持つことから、回折や干渉といった興味深い現象も起こります。回折とは、光が障害物の後ろに回り込む現象のことです。例えば、細い隙間から光を当てると、隙間を通り抜けた光が広がり、幾重にも重なった縞模様が現れます。また、干渉とは、複数の波が重なり合うことで、互いに強め合ったり、弱め合ったりする現象です。シャボン玉の表面に見られる虹色の模様は、光の干渉によって生まれます。 このように、光は波として振る舞う一方で、物質を構成する小さな粒である粒子としての性質も併せ持っていることが、その後の研究で明らかになっていきました。この光の持つ二面性は、現代物理学の基礎となる重要な概念の一つとなっています。