免疫低下

放射線について

被ばくと感染症:知られざるリスク

- 感染とは何か私たちの身の回りには、目には見えないたくさんの小さな生き物がいます。その中には、細菌やウイルスのように、私たちの体の中に入り込んで病気をもたらすものもいます。こうした病気を引き起こす小さな生き物のことを病原体と呼びます。病原体が私たちの体の中に入り込み、そこで増え始めると、私たちの体はそれに抵抗しようとします。すると、熱が出たり、体がだるくなったり、咳が出たりと、様々な症状が現れます。このような状態を感染と呼びます。例えば、風邪やインフルエンザは、ウイルスが原因で起こる感染症です。感染症は、咳やくしゃみなどによって空気中に飛び散った病原体を吸い込んでしまう「飛沫感染」、汚染された水や食べ物を口にする「経口感染」、傷口から病原体が侵入する「接触感染」など、様々な経路で広がります。 また、蚊などの虫が媒介となって感染が広がることもあります。感染症から身を守るためには、普段から手洗いやうがいをこまめに行う、栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠をとって体の抵抗力を高める、流行している感染症の場合は人混みを避けるなどの予防策を心がけることが大切です。
放射線について

放射線被曝と菌血症

菌血症とは、血液中に細菌が侵入した状態のことを指します。私たちの体には、外部から侵入してきた細菌やウイルスなどの病原体から身を守る、免疫という防御システムが備わっています。健康な状態であれば、一時的に血液中に細菌が侵入したとしても、この免疫システムが働き、細菌は速やかに排除されます。 例えば、歯磨きや激しい運動など、日常生活を送る中で、ごくありふれた行為がきっかけで、一時的に細菌が血液中に侵入することがあります。これらは一過性の菌血症と呼ばれ、健康な人であれば、通常は特に心配する必要はありません。なぜなら、侵入した細菌は、免疫細胞によって速やかに排除され、健康に影響を及ぼすことはほとんどないからです。 しかし、免疫力が低下している場合や、大量の細菌が血液中に侵入した場合には、菌血症が重症化する可能性があります。重症化した菌血症は敗血症へと進行し、命に関わる危険性もあるため、注意が必要です。