
原子炉の心臓!再循環ポンプの役割
原子力発電は、ウランという物質が持つ、巨大なエネルギーを熱に変えて電気を作る発電方法です。ウランは原子力発電所の心臓部である原子炉の中で核分裂反応を起こします。この核分裂反応は、ウラン原子核が中性子を吸収して分裂し、その際に莫大な熱エネルギーを発生させる現象です。
原子炉で発生した熱は、周囲の水を沸騰させて高温・高圧の蒸気を作り出します。この蒸気の勢いは凄まじく、まるで勢いよく噴き出すジェット噴射のように、タービンと呼ばれる羽根車を回転させる力となります。タービンは発電機と連結しており、タービンが回転することで発電機も回転し、電気が生み出されます。
このようにして作られた電気は、送電線を通じて私たちの家庭や工場などに届けられます。原子力発電は、化石燃料を燃やす火力発電と異なり、発電時に二酸化炭素を排出しないという大きな利点があります。地球温暖化が深刻化する現代において、環境に配慮した発電方法として注目されています。