経済の規模を示すGDP
- 国内総生産(GDP)とは?
国内総生産(GDP)は、ある国で一定期間内に新しく生み出された財やサービスの価値を合計したもので、国の経済規模を示す重要な指標です。イメージとしては、国内で1年間に行われた経済活動全てを合計した金額と考えてもらうと分かりやすいでしょう。
- GDPで何が分かる?
GDPは、国の経済活動の水準を測るために使われます。 GDPが増加している場合は、経済活動が活発化し、生産や消費が増えていることを示唆します。反対に、GDPが減少している場合は、経済活動が停滞し、生産や消費が減っている可能性を示唆します。
- GDPの計算方法最終製品の価値に注目
GDPを計算する際には、二重計上を避けるため、最終製品の価値のみを合計します。例えば、自動車を製造する際には、鉄鋼やタイヤなどの部品が必要です。これらの部品も生産された段階で価値を生み出しますが、最終製品である自動車の価格には既にこれらの部品の価値が含まれています。そのため、自動車の部品と自動車の両方をGDPに含めてしまうと、二重に計上してしまうことになるのです。
- GDPの限界経済の質や幸福度は測れない
GDPは経済規模を示す重要な指標ですが、経済の質や人々の幸福度などを示すものではありません。例えば、環境汚染や格差の拡大など、経済成長に伴う負の側面はGDPに反映されません。また、家事労働やボランティア活動など、市場で取引されない経済活動もGDPには含まれません。