
エネルギー貯蔵の鍵!キャップロックってなに?
私たちの暮らす大地の遥か深く、地下1,000メートルもの場所に、水やガスを通さない特別な地層が存在します。まるで地下の世界に被せられた帽子のように、地下深くに広がる水脈や高温の熱水が溜まっている地熱貯留層を、この地層がしっかりと覆っているのです。この重要な役割を担う地層は、「キャップロック」と呼ばれています。
では、このキャップロックはどのようにして生まれたのでしょうか。それは、地球の内部で煮えたぎるマグマの熱が深く関わっています。マグマの熱によって温められた地下水が、地表に向かって上昇していく過程で、徐々に冷えていきます。そして、再び結晶となる「再結晶化」という現象が起こるのです。
この再結晶化こそが、キャップロック誕生の鍵となります。再結晶化によって、周辺の岩石にあった隙間が、まるでパズルのようにぴったりと埋められていきます。こうして、水やガスを通さない、緻密で強固な構造を持つキャップロックが形成されるのです。