プール燃焼:原子力安全におけるその役割
- プール燃焼とはプール燃焼とは、液体燃料の表面で起こる燃焼現象のことです。 燃焼皿のように開口部を持つ容器に貯められた液体燃料に火がつくと、液体の表面から可燃性の蒸気が発生します。この蒸気と空気中の酸素が反応し、熱と光を放出しながら激しく燃焼します。この燃焼は、液体の表面がまるでプールのように見えることから「プール燃焼」と呼ばれています。また、炎が燃料の表面に沿って広がる様子から「拡散燃焼」と呼ばれることもあります。プール燃焼は、私たちの身の回りでもしばしば見られる現象です。例えば、灯油やガソリンなどが引火した場合に見られる燃え方は、まさにプール燃焼です。また、火災の代表的な例としても挙げられます。プール燃焼の危険性は、その激しい燃焼にあります。 一度発生すると、大量の熱と煙を発生させ、周囲に延焼する可能性も高くなります。そのため、液体燃料を扱う際には、火気には十分注意し、漏洩や引火を起こさないようにすることが重要です。また、万が一、プール燃焼が発生した場合は、速やかに消火活動を行う必要があります。