原子炉の設計図:格子ピッチとは?
原子炉の心臓部である炉心には、核分裂を起こす燃料が集められています。この燃料は、ウランなどをセラミック状に加工して円柱形に焼き固めた燃料ペレットと呼ばれる小さな塊になっています。燃料ペレットは、金属製の円筒形の容器である燃料棒に収納され、原子炉内に規則正しく配置されます。
燃料棒の配置は、原子炉の性能と安全性を左右する重要な要素です。原子炉の種類や設計によって最適な配置は異なりますが、共通しているのは、核分裂反応を安定して制御し、過熱や放射線の漏洩を防ぐように設計されていることです。
燃料棒の間隔が広すぎると、核分裂反応が持続しにくくなります。反対に、間隔が狭すぎると、核分裂反応が過剰に進んでしまい、原子炉の温度が制御不能になる可能性があります。そのため、燃料棒の配置は、コンピュータシミュレーションなどを用いて綿密に計算され、最適な状態に保たれます。
このように、燃料棒の配置は、原子炉の安全かつ効率的な運転に欠かせない要素の一つです。