風力発電の心臓部!ナセルってどんな場所?
青空に向かって悠然と回る巨大な風車の羽根。その大きさに圧倒されますが、巨大な風車を支え、発電の要となる重要な部分が風車の本体部分、「ナセル」と呼ばれる部分です。
ナセルの中には、風力エネルギーを電力に変換するために必要な、様々な装置がぎっしり詰まっています。中心となるのは「増速機」と呼ばれる装置で、風の力で回転する羽根の回転速度を、発電機に適した速度まで増幅させる役割を担っています。風車の回転速度は比較的遅いため、発電機を効率的に動かすためには、この増速機が欠かせません。
また、ナセル内には増速機以外にも、風向きや風速を計測するセンサーや、発電機を制御する制御装置、ブレーキなど、風力発電を安全かつ効率的に行うための重要な機器が数多く設置されています。
さらに、近年では、増速機を用いずに発電機を直接駆動する「直動型風力発電システム」も開発されています。この方式は、増速機が不要になるため、ナセルの軽量化やメンテナンスの簡素化につながるというメリットがあります。
このように、風力発電のナセルは、風力エネルギーを電力に変えるための心臓部と言えるでしょう。