細胞の関門、細胞膜
すべての生物の最小単位である細胞。この細胞一つ一つを包み込んでいる薄い膜が、細胞膜です。まるでシャボン玉の膜のように、細胞の中身である原形質を外部環境から隔てる役割を担っています。この細胞膜は、その薄さも特徴の一つです。どれくらい薄いかというと、わずか8〜10ナノメートルしかありません。これは、髪の毛の太さの約1万分の1という、想像を絶する薄さです。
しかし、細胞膜は単なる薄い膜ではありません。細胞膜は、細胞内外で物質の出入りを巧みに調節する、まるで「関門」のような役割も果たしています。必要な栄養素を取り込み、不要な老廃物を排出することで、細胞内の環境を一定に保っているのです。また、外部からの刺激を感知し、細胞内部に情報を伝達する役割も担っています。つまり、細胞膜は、細胞が生きていく上で必要不可欠な、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。