原子炉の心臓部!被覆粒子燃料の仕組み
原子力発電所では、ウラン燃料の核分裂で発生する熱を利用して電気を作っています。このウラン燃料を格納し、熱を取り出すための装置を原子炉と呼びますが、原子炉には様々な種類があります。その中で、高温ガス炉と呼ばれる原子炉は、ヘリウムガスを冷却材として使用し、従来の原子炉よりも高い温度で運転できるという特徴があります。 高温ガス炉に使用される燃料は、被覆粒子燃料と呼ばれます。これは、ウランの微粒子をセラミックの層で覆い、さらにそれを黒鉛で固めたものです。この特殊な構造により、高温ガス炉は、従来の原子炉よりも高い温度で運転することができます。高温での運転は、熱効率の向上に繋がり、発電効率を向上させることが期待できます。また、高温の熱は、電気を作るだけでなく、水素製造などの様々な用途にも利用できる可能性を秘めています。このように、高温ガス炉は、エネルギー需要の多様化に対応できる次世代の原子力発電として期待されています。