核融合発電の鍵! ECRHとは?
人類の長年の夢、それは太陽がエネルギーを生み出す原理を地上で再現し、無尽蔵とも言えるエネルギーを手に入れることです。この夢の実現へ向けた技術が、核融合発電です。
核融合発電を実現するためには、まず燃料となる物質を高温高密度状態のプラズマにする必要があります。そして、このプラズマを一定時間閉じ込めて維持しなければなりません。この極めて高いハードルをクリアするために、様々な研究開発が進められています。
その中でも、近年特に注目を集めているのがECRH(電子サイクロトロン共鳴加熱)と呼ばれるプラズマの加熱方法です。 ECRHは、電子サイクロトロン共鳴という物理現象を利用して、プラズマ中の電子を選択的に加熱することができます。この加熱方法の利点は、高効率でプラズマを加熱できる点にあります。そして、加熱の際にプラズマ中に不純物を混入させることがないため、プラズマの閉じ込め性能を向上させることにも繋がります。
ECRHは、核融合発電の実現に向けた重要な鍵を握る技術として、世界中で研究開発が進められています。