「け」

放射線について

蛍光:原子力と光の関係

- 蛍光とは物質に光などのエネルギーが当たると、そのエネルギーを吸収して一時的に不安定な状態になることがあります。この不安定な状態から元の安定した状態に戻る際に、吸収したエネルギーを光として放出することがあります。これを-発光-と呼びます。 発光には、熱放射のように熱エネルギーを光に変換する過程や、化学反応のエネルギーを光に変換する過程など、様々な種類があります。その中でも、物質が光を吸収して、そのエネルギーを別の色の光として放出する現象を-蛍光-と呼びます。 蛍光は、私たちの身の回りでもよく見られる現象です。例えば、ブラックライトを当てると光る蛍光ペンや、暗闇で光る夜光塗料などは、蛍光を利用した製品です。これらの製品には、特定の波長の光を吸収して、異なる波長の光を放出する蛍光物質が含まれており、これが鮮やかな色合いや、暗闇での発光を可能にしています。 蛍光は、物質の性質を調べるための分析や、医療分野における診断など、様々な分野で応用されています。私たちの生活を便利で豊かにするだけでなく、科学技術の発展にも大きく貢献している現象と言えるでしょう。
原子力施設

縁の下の力持ち?ケーソンとは

- ケーソン巨大構造物を支える縁の下の力持ち 海岸線に立ち並ぶ巨大な建造物や、海の真ん中にそびえ立つ構造物。その雄姿を支える縁の下の力持ちともいえる重要な役割を担うのが「ケーソン」です。 ケーソンは、巨大な箱のような形をした構造物で、海岸や水中に設置されます。その主な役割は、橋の橋脚、防波堤、そして原子力発電所など、規模の大きい建造物を支えるための基礎となることです。 材料には、コンクリートや鋼鉄が用いられ、高い強度と耐久性を誇ります。そのため、過酷な環境条件下でも安定した支持力を発揮することができ、特に水深が深い場所や、地盤が軟弱な場所において、その真価を発揮します。 例えば、原子力発電所のように、安全性が最優先される施設においては、地震や津波などの自然災害から施設を守るため、強固な基礎が不可欠です。ケーソンは、その強靭さから、このような重要な施設の建設においても欠かせない技術となっています。 このように、ケーソンは私たちの目に見えない場所でも、巨大な構造物を支え、安全で快適な社会を築くために、重要な役割を担っているのです。
原子力発電の基礎知識

ゲージ圧と絶対圧:圧力の測り方

私たちは普段の生活の中で、空気の存在を意識することはあまりありません。しかし、空気にも重さがあり、その重さによって私たちは何気なく圧力を受けています。これが大気圧と呼ばれるもので、地球上では約1気圧という圧力が常に加わっています。この圧力は、地球を包む大気の層によって生み出されており、地上から上空に行くほど大気の層は薄くなるため、気圧も低くなるという特徴があります。 さて、私たちが普段目にする圧力計は、この大気圧を基準とした圧力を示しています。これをゲージ圧と呼びます。例えば、自転車のタイヤに空気を入れる際、圧力計が示すのはタイヤ内の空気圧が大気圧よりどれだけ高いかという値です。タイヤ内の空気圧が2気圧であれば、ゲージ圧は1気圧となります。ゲージ圧は、基準となる大気圧より圧力が高い場合は正圧、低い場合は負圧と表現されます。例えば、掃除機は内部の空気を排気することで負圧を作り出し、ゴミを吸い込んでいます。このように、ゲージ圧は私たちの身の回りで広く利用されており、様々な場面で重要な役割を担っています。
その他

原子力発電とOECD:国際協力の枠組み

- 経済協力開発機構とは 経済協力開発機構(OECD)は、世界各国の経済的な発展と安定を目的とした国際機関です。1961年に、第二次世界大戦後のヨーロッパ復興計画である「マーシャル・プラン」の運用機関として設立されました。その後、活動範囲を世界規模に広げ、現在では日本を含む38ヶ国が加盟しています。 OECDの主な活動は、加盟国間の政策調整や協力の促進です。具体的には、経済成長、貿易、開発、環境、科学技術、教育など、幅広い分野において、調査研究や政策提言、国際的な協力プロジェクトの実施などを行っています。 OECDは、「経済協力開発機構条約」に基づいて設立されており、加盟国は条約の規定に従って活動する義務を負います。また、OECDは、独自の調査研究機関や専門家ネットワークを持ち、世界経済の動向分析や政策評価において高い評価を得ています。 OECDの活動は、世界経済の安定と発展に大きく貢献しており、今後も国際社会において重要な役割を担うことが期待されています。
節電のアイデア

蛍光灯で実現する賢い節電術

- 蛍光灯の基本 蛍光灯は、白熱電球と比べて消費電力が少なく、長く使うことができる照明として知られています。この違いは、それぞれの光を生み出す仕組みの違いからきています。 白熱電球は、電流をフィラメントと呼ばれる細い金属線に流すことで高温になり、その熱によって光を発生させています。しかし、この仕組みでは、発生した熱の大部分が光に変換されずにムダになってしまい、エネルギー効率が悪いという欠点があります。また、フィラメントの熱による劣化が激しく、寿命が短いことも課題です。 一方、蛍光灯は、放電現象を利用して光を生み出します。蛍光灯の内部には、アルゴンガスなどの不活性ガスと少量の水銀蒸気が封入されています。ここに電圧をかけると放電が起こり、目に見えない紫外線が発生します。この紫外線を、蛍光灯の内側に塗布された蛍光物質に当てることで、私たちの目で見ることのできる光に変換されます。 このように、蛍光灯は、熱をほとんど発生させずに光を生み出すことができるため、白熱電球に比べてエネルギー効率が高く、寿命も長いという特徴があります。そのため、家庭やオフィスなど、様々な場所で広く利用されています。
地熱発電

地熱発電:初期費用と長期的なメリット

地熱発電は、地球の内部に眠る熱エネルギーを利用した、環境に優しい発電方法として注目されています。しかし、発電所を建設するには、他の発電方法と比べて多額の費用がかかります。 地熱発電所の建設費用は、発電所の規模や、建設場所の地盤の性質、地下の熱資源の状態によって大きく変動します。 建設費用の中で最も大きな割合を占めるのが、地下深くの高温の熱水や蒸気に到達するための掘削工事です。地熱資源は地下深くにあるため、時には数千メートルもの深さまで掘削する必要があり、その費用は莫大なものになります。 また、掘削工事以外にも、発電プラントの建設や、発電した電気を送するための送電線の敷設にも費用がかかります。発電プラントは高温高圧の蒸気を扱うため、特殊な設備が必要となり、その費用も大きくなります。 さらに、地熱発電所の建設に先立ち、地下の熱資源量や地質構造を調べるための調査や、環境への影響を評価するための環境アセスメントなども必要です。これらの調査やアセスメントにも費用と時間がかかります。 このように、地熱発電所の建設には多額の初期費用が必要となりますが、発電開始後は燃料費がほとんどかからないというメリットもあります。また、地熱は安定したエネルギー源であるため、長期的に安定した電力供給が可能になります。
節電のアイデア

蛍光灯の黒い影、電気代のサイン?

よく見ると、長く使った蛍光灯の端っこの方は黒ずんで見えることがありますね。これは、蛍光灯の中で光を作り出すために必要なあるものが、少しずつ減ってしまうことが原因です。 蛍光灯の中には、目に見えない小さな粒がたくさん詰まっていて、電気を流すとこの粒が光を放つようになります。ところが、蛍光灯の寿命が近づいてくると、電気を流すための入り口にあたる部分から、少しずつ金属が蒸発してしまうのです。 蒸発した金属は、蛍光灯のガラスの内側に付着します。これが、蛍光灯の端が黒ずんで見える原因です。この黒い部分は、電気を流すための入り口付近から金属が蒸発し、それが蛍光灯のガラスに付着したためにできた影なのです。 蛍光灯の寿命が近づくと、このような変化が起こり、光が弱くなったり、点滅したりするようになります。このような症状が見られるようになったら、蛍光灯を交換する時期です。