
エネルギーの単位 MeV とは
- MeVとは
MeVはメガ電子ボルトと読み、エネルギーの大きさを表す単位です。
身近な例で例えると、電気ポットでお湯を沸かす際に消費される電気エネルギーは、数百Wh(ワット時)という単位で表されます。
MeVはそれと比較すると非常に小さなエネルギーを表す単位で、主に原子核や素粒子といった極微の世界で使われています。
MeVは、100万電子ボルト、つまり10⁶eVと同じ大きさです。
電子ボルト(eV)は、電気を帯びた粒子が電圧の中を移動する際に得るエネルギーを表す単位です。
たとえば、1ボルトの電圧がかかった空間を電子1個が移動すると、その電子は1eVのエネルギーを得ます。
しかし、1eVは非常に小さなエネルギーであるため、原子力分野では100万倍大きいMeVがよく使われます。
たとえば、ウラン原子が核分裂する際に放出されるエネルギーは約200MeV、太陽の中で水素原子4つが核融合してヘリウム原子1つになる際に放出されるエネルギーは約26MeVに相当します。