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核燃料

原子力発電の要:再処理とは

原子力発電所では、ウランを燃料として電気を作り出しています。発電に使用された燃料は「使用済核燃料」と呼ばれ、まだウランやプルトニウムを含んでいるのですが、そのままでは再利用できません。この使用済核燃料を再び使えるようにするのが「再処理」です。再処理とは、使用済核燃料からウランやプルトニウムを取り出し、新しい燃料として再利用できるようにする技術のことです。 再処理を行うと、天然ウラン資源の使用量を減らせるだけでなく、ウラン鉱山の採掘や精錬に伴う環境負荷の低減にも繋がります。また、再処理で回収したプルトニウムは、ウランと混ぜて燃料として利用することができます。 さらに、再処理は放射性廃棄物の量を減らし、有害度を低減する効果もあります。使用済核燃料に含まれる放射性物質のうち、大部分を占めるウランとプルトニウムを分離・回収することで、最終的に発生する放射性廃棄物の量を減らすことができます。また、再処理によって放射性廃棄物の保管期間を短縮することも可能です。 このように、再処理は資源の有効活用と環境負荷低減の両面から重要な役割を担っています。
原子力の安全

原子力発電の安全: 最小臨界量とその重要性

原子力発電は、ウランなどの核分裂しやすい物質が核分裂する際に生じる熱エネルギーを使って電気を作っています。 では、核分裂とは一体どのような現象なのでしょうか?ウランなどの原子核に中性子と呼ばれる粒子がぶつかると、原子核は分裂します。この時、熱エネルギーと、新たな中性子が飛び出してくるという現象が起こります。 この時に放出された中性子が、また別の原子核にぶつかっていくことで、核分裂が連続して発生することになります。これを連鎖反応と呼びます。この連鎖反応が次々と起こることで、莫大なエネルギーが生まれていくのです。 そして、この連鎖反応が安定して持続する状態のことを「臨界」と呼びます。臨界状態を作り出すためには、核分裂を起こす物質がある一定量以上ないといけません。この量のことを臨界量と呼びます。原子力発電所では、この臨界量を調整することで、安全に発電を行っているのです。
原子力の安全

原子力発電の安全指標:最小限界出力比とは?

原子力発電は、ウランという物質が核分裂する際に生じる熱エネルギーを利用して電気を作り出す発電方法です。原子力発電所の心臓部である原子炉の中では、ウラン燃料の核分裂反応が連鎖的に起こり、膨大な熱が発生します。この熱は、原子炉内にある水を沸騰させて高温・高圧の蒸気を作り出すために利用されます。 次に、この蒸気の力でタービンと呼ばれる羽根車を回転させます。タービンは発電機と 연결されており、タービンが回転することで発電機も回転し、電気が作り出されます。 原子力発電において、原子炉内で発生する熱を適切に制御することは、発電所の安全性を確保する上で最も重要な要素の一つです。もし、熱の制御がうまくいかなくなると、原子炉内の温度が過度に上昇し、炉心の溶融や放射性物質の漏洩といった深刻な事故につながる可能性があります。そのため、原子力発電所では、万が一の事態が発生した場合でも、熱を安全に除去できるよう、様々な安全装置やシステムが備えられています。
原子力施設

原子力発電の心臓部!再循環ポンプの役割とは?

原子力発電所には様々な種類がありますが、その中でも水を沸騰させて蒸気を発生させることでタービンを回し発電する仕組みを持つものを沸騰水型原子炉(BWR)と呼びます。BWRにおいて、再循環ポンプは発電効率に大きく関わる重要な機器です。 BWRでは、原子炉内で発生した熱によって水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回転させて発電を行います。この時、より多くの蒸気を発生させるために、再循環ポンプを用いて原子炉内の冷却水を循環させ、炉心の熱を効率的に水に伝える必要があります。 再循環ポンプは、原子炉圧力容器の下部に設置されており、炉心を通過した高温・高圧の冷却水を吸い込み、高速で循環させています。これにより、原子炉内の水の循環が促進され、効率的に蒸気を発生させることが可能になります。 さらに、再循環ポンプの回転数を調整することで、原子炉内の蒸気発生量を制御し、原子炉の出力を調整することも可能です。このように、再循環ポンプはBWRの発電効率と安全性の両方に大きく貢献する重要な役割を担っています。
原子力の安全

原子力の未来を支える最終貯蔵

原子力発電は、地球温暖化対策の切り札として注目されています。二酸化炭素をほとんど排出しないクリーンなエネルギー源として期待されていますが、発電過程で発生する放射性廃棄物の問題を避けて通ることはできません。放射性廃棄物は、目に見えず、また、その影響が長期間にわたることから、人々の不安を招きやすいという側面も持っています。放射性廃棄物は、その放射能のレベルや性質に応じて適切に管理する必要があります。 高い放射能を持つ廃棄物は、厳重に管理された施設内で冷却した後、最終的には地層深くの安定した岩盤中に埋め設されます。これが最終貯蔵です。 最終貯蔵は、放射性廃棄物を人間社会や環境から長期間にわたって隔離することを目的とした処分方法です。 適切な地層を選定し、人工的な barriers (遮蔽)と天然 barriers (遮蔽)を組み合わせた多重 barriers (遮蔽)システムを構築することで、放射性物質の漏洩を確実に防ぐことができます。 最終貯蔵は、原子力発電の利用に伴い発生する放射性廃棄物を安全かつ確実に処理するための重要な課題です。世界各国で研究開発が進められており、日本においても、将来世代に負担を残さないよう、責任を持って取り組む必要があります。
その他

エネルギー消費の最終段階:何に使われている?

「最終エネルギー消費」とは、私たちが日常生活や経済活動の中で、電気や熱などのエネルギーを実際に消費する場面のことを指します。私たちの暮らしを支え、経済を動かす上で欠かせないものですが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。 例えば、工場で製品を作るために稼働している機械は、電気やガスなどのエネルギーを消費しています。また、家庭で毎日使う冷蔵庫や洗濯機、エアコン、テレビなどの家電製品も、電気がなければ動きません。さらに、私たちの移動手段である自動車や電車、飛行機なども、燃料となるガソリンや軽油、電気を消費しています。 このように、私たちの身の回りにある様々なものが、最終エネルギー消費に該当すると言えます。これらのエネルギー消費は、私たちの生活を豊かにするために欠かせないものですが、同時に地球温暖化や資源の枯渇などの環境問題にもつながっています。そのため、エネルギーを効率的に利用し、無駄を減らすことが、持続可能な社会を実現するために非常に重要です。
その他

サイクロトロン:原子の力を探る渦巻き

- サイクロトロンとは?私たちの身の回りにある物質を、どんどん細かく分解していくと、最終的に原子という小さな粒にたどり着きます。そして、この原子の中心には、さらに小さな原子核が存在します。原子核や、原子核を構成する素粒子といった、目には見えない極微の世界を探るための装置の一つが、サイクロトロンです。サイクロトロンは、1930年にアメリカのカリフォルニア大学で活躍していたローレンスとリヴィングストンという二人の科学者によって生み出されました。彼らは、原子よりも小さな世界を探求するために、粒子を光の速度に近い速度まで加速させる必要がありました。そこで、強力な磁場と電場を巧みに利用して、粒子を螺旋状に加速させる装置を開発したのです。これがサイクロトロンです。サイクロトロンの中で加速された粒子は、とてつもないエネルギーを持つようになります。この高エネルギーの粒子を標的に衝突させることで、原子核を構成する陽子や中性子を飛び出させたり、人工的に放射性同位元素を作り出すことができます。サイクロトロンは、物理学の基礎研究だけでなく、医療分野でも重要な役割を担っています。例えば、がん治療に用いられる放射線治療では、サイクロトロンで生成された放射性同位元素が利用されています。また、新しい薬の開発や、材料科学の研究など、幅広い分野で活躍しています。
放射線について

原子力災害と細菌感染

私たちが暮らす地球には、肉眼では見えないほど小さな生き物がたくさんいます。それらを微生物と呼びますが、その中でも特に数の多いものが細菌です。土や水はもちろん、空気中や深海、そして私たちの体内など、地球上のあらゆる場所に生息しています。私たちの体に存在する細菌の数は、体の細胞の数よりも多いとも言われており、その多様さに驚かされます。 細菌は、姿かたちは様々ですが、多くの場合、球状や棒状をしています。自分で動くことができ、栄養となるものを自ら取り込んで増殖していきます。その増殖速度は非常に速く、条件が整えば、わずか20分ほどで2倍に増える種類もいます。 多くの細菌は私たち人間にとって無害であり、むしろ、生活に役立つ働きをしています。例えば、私たちの腸内に住む細菌の中には、食べ物の消化吸収を助けてくれるものもいます。また、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を作るのも細菌の働きによるものです。 一方で、食中毒を引き起こすサルモネラ菌のように、有害な細菌も存在します。これらの細菌は、食品を介して私たちの体内に入り込み、増殖することで、下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。食中毒を予防するためには、食品の適切な保管や調理が重要です。
原子力の安全

原子炉の緊急冷却: 再冠水とは

原子力発電所では、原子炉内で核分裂反応によって膨大な熱が生まれます。この熱は、常に冷却水によって運び出されることで、原子炉は安全な温度に保たれています。しかし、もしも配管の破損などが原因で冷却水が失われるような事故が起きたらどうなるでしょうか。このような事故は「一次冷却材喪失事故(LOCA)」と呼ばれ、原子力発電所の安全性を脅かす重大な事故の一つです。 冷却水が失われると、原子炉内の水位はどんどん低下していきます。そして、ついには燃料が冷却水で覆われなくなってしまう可能性があります。燃料は高温のままだと、自ら発熱を続けるため、さらに温度が上昇してしまいます。この状態を放置すると、燃料が損傷したり、溶け落ちたりする「メルトダウン」と呼ばれる深刻な事態に発展する可能性があります。メルトダウンは、原子炉の格納容器を損傷し、放射性物質が外部に放出されるリスクを高めるため、絶対に避けなければなりません。
原子力の安全

原子力災害と災害対策基本法

- 災害対策基本法とは災害対策基本法は、1961年に制定された、日本の災害対策の土台となる重要な法律です。国民の生命、身体、財産を災害から守ることを最大の目的としており、国、地方公共団体、そして国民一人ひとりが協力して災害対策に取り組むことを明確に定めています。この法律では、災害に備えるための防災体制の強化、地域ごとの防災計画の作成、災害発生を未然に防ぐための予防対策、災害発生時の迅速な応急対策、そして被災後の復興対策など、災害対策に関わるあらゆる側面を網羅している点が大きな特徴です。具体的には、国は災害対策の基本方針を定め、地方公共団体はその方針に基づき地域の実情に合わせた防災計画を策定します。また、国民一人ひとりも、日頃から災害への備えを万全にし、災害発生時には自らの身を守る行動をとることが求められます。災害対策基本法は、制定以来、幾度となく改正が重ねられ、時代の変化や発生した災害の教訓を踏まえ、より実効性の高い法律へと進化を続けています。
原子力施設

原子炉の安全を守るサーマルライナー

原子力発電の分野において、高速炉は次世代を担う原子炉として大きな期待が寄せられています。高速炉は、中性子を減速させずに核分裂反応を起こすという特徴を持ち、この特徴によって従来の原子炉よりも高い熱効率と資源利用効率を実現することができます。しかしながら、高速炉には解決すべき技術的な課題も存在します。 高速炉では、熱伝導率に優れた液体金属ナトリウムを冷却材として使用します。ナトリウムは熱を効率的に運ぶことができますが、反面、急激な温度変化に対して敏感に反応し、機器内部に大きな熱応力を発生させてしまうという側面も持ち合わせています。 熱応力とは、温度変化によって材料内部に生じる応力のことを指します。例えば、高温の物体と低温の物体が接触すると、高温の物体は収縮し、低温の物体は膨張しようとします。この時、物体内部には大きな力が発生しますが、これが熱応力です。 高速炉において、もし過大な熱応力が発生してしまうと、機器の破損や変形を引き起こし、原子炉の安全運転を脅かす可能性があります。そのため、高速炉の設計においては、熱応力の発生を最小限に抑えるための様々な対策が講じられています。具体的には、温度変化を緩やかにするために、冷却材の流量や温度を精密に制御する技術や、熱応力に強い材料の開発などが挙げられます。これらの技術開発によって、高速炉の安全性と信頼性をさらに高めるための研究開発が進されています。
原子力の安全

原子炉の心臓を守る: サーマルストラティフィケーションとは

原子力発電の中でも、高速炉は従来の原子炉よりも多くのエネルギーを生み出すことができる未来の技術として期待されています。高速炉は、熱を運ぶために水を用いる代わりにナトリウムを利用するのが特徴です。ナトリウムは水と比べて、非常に高い温度になっても沸騰しません。このため、炉の中を高温で運転することができ、その結果として発電効率が大幅に向上するという利点があります。 しかし、この高温ナトリウムの利用は、炉の設計に新たな課題をもたらします。その課題の一つが、「サーマルストラティフィケーション」と呼ばれる現象です。これは、高温のナトリウムと低温のナトリウムが混ざり合わずに、炉の中に温度差が生じてしまう現象です。この温度差が大きすぎると、炉の材料にひずみが生じたり、最悪の場合には破損に繋がる可能性があります。そのため、高速炉の設計においては、サーマルストラティフィケーションを抑制し、炉内の温度分布を均一に保つための対策が重要となります。具体的には、ナトリウムの流れを制御するための構造物を炉内に設置したり、コンピュータシミュレーションを用いて最適な運転条件を検討するなどの対策が挙げられます。
原子力の安全

原子炉の隠れた脅威: サーマルストライピング

- サーマルストライピングとは原子力発電所、特に高速増殖炉のようにナトリウムを冷却材に用いる原子炉において、熱の管理は非常に重要です。その中で、あまり知られていない現象の一つに「サーマルストライピング」があります。これは、高温の流体と低温の流体が互いに混ざり合うことなく、まるで縞模様を描くように交互に特定の場所に流れ込むことで、その部分に温度変化が繰り返し発生する現象です。イメージとしては、熱い湯と冷たい水を交互に手にかけるようなものでしょう。短時間であれば問題ありませんが、これが長時間繰り返されると、手に負担がかかるのと同じように、原子炉の構造材にも悪影響を及ぼす可能性があります。具体的には、サーマルストライピングによって構造材には繰り返し熱応力が加えられます。この熱応力が構造材の疲労限度を超えると、亀裂の発生や進展を引き起こし、最終的には構造材の破損に至る可能性もあるのです。このような事態を防ぐため、原子炉の設計段階では、サーマルストライピングが発生しやすい箇所を特定し、流体の流れを制御するなどして、温度変化を抑制する対策が講じられます。例えば、配管の形状を工夫したり、流体の向きを変えるバッフル板と呼ばれるものを設置したりする方法などが挙げられます。このように、サーマルストライピングは原子炉の安全性に関わる重要な現象であり、その発生メカニズムの解明や対策技術の開発が進められています。
原子力の安全

原子力発電所の縁の下の力持ち: サーマルサイクル

原子力発電所は、ウラン燃料の核分裂によって莫大な熱エネルギーを生み出し、それを電力に変換する施設です。しかし、この熱エネルギーは発電と同時に、発電所の構造物に大きな負担をかける要因ともなります。 原子力発電所は、常に一定の出力で運転されているわけではありません。プラントの起動や停止、電力需要に合わせた出力調整など、様々な運転状態が存在します。これらの状態変化に伴い、プラント内部の温度は大きく変動します。例えば、プラント起動時は、停止中の冷えた状態から高温高圧の運転状態へと移行するため、構造物には急激な温度変化が生じます。このような急激な温度変化は、金属材料の膨張と収縮を引き起こし、構造物に大きな負担をかけることになります。これを熱応力と呼び、原子力発電所の設計においては、この熱応力を最小限に抑えることが非常に重要となります。 具体的には、熱応力の発生を抑えるために、プラントの起動・停止時や出力調整時には、温度変化の速度を可能な限り遅くするなどの対策が講じられています。また、熱応力に強い材料の開発や構造設計の工夫など、様々な角度からの研究開発が進められています。
放射線について

放射線測定の必需品:サーベイメータ

- サーベイメータとは放射線は私たちの目には見えませんが、原子力発電所や医療機関など、様々な場所で使われています。目に見えない放射線を測るために使われるのが、サーベイメータと呼ばれる持ち運び可能な装置です。サーベイメータは、空気中の放射線の量を測ることで、私たちがどれくらいの放射線を浴びているのかを把握するために使われます。私たちの身の回りには、自然界からもともと存在する放射線や、宇宙から降り注ぐ放射線など、微量の放射線が常に存在しています。サーベイメータは、これらの放射線に加えて、原子力発電所や医療機関などから発生する人工的な放射線を測定することができます。原子力発電所や医療機関など、放射線を取り扱う施設では、作業員の方々が安全に働くため、そして周辺環境への影響を監視するために、サーベイメータを用いた定期的な放射線量の測定が必須となっています。サーベイメータの種類は様々で、測定できる放射線の種類や測定範囲、精度などが異なります。目的に合わせて適切なサーベイメータを選定することが重要です。サーベイメータは、放射線という目に見えないものを可視化し、私たちの安全を守るための重要な役割を担っています。
放射線について

放射線測定の現場で活躍:サーベイメーター

- サーベイメーターとはサーベイメーターは、放射線がどのくらいあるかを測る、持ち運びができる小さな機械です。病院や原子力発電所など、放射線を使う場所では、空気中の放射線の量を測ったり、物についた放射線を調べたりするなど、いろいろな場面で使われています。サーベイメーターを使う目的は、主に二つあります。一つ目は、そこで働く人たちの安全を守るためです。放射線は目に見えないため、どれくらい浴びているのか分かりません。サーベイメーターを使うことで、安全な量かどうかを確認することができます。二つ目は、周りの環境への影響を調べるためです。放射線が環境中に漏れ出すと、土や水、生き物に影響を与える可能性があります。サーベイメーターを使って定期的に測定することで、環境への影響がないかを確認することができます。このように、サーベイメーターは、放射線を扱う場所において、働く人たちの安全と環境を守るために欠かせないものです。原子力発電所では、作業員一人ひとりがサーベイメーターを携帯し、常に自分の周りの放射線量を測定しています。また、定期的に建物の内外や周辺環境の測定を行い、安全性を確認しています。サーベイメーターは、私たちが安心して暮らせる社会を支える、重要な役割を担っていると言えるでしょう。
節電のアイデア

冬場の賢い節電術:重ね着のススメ

冬の寒さが厳しくなると、どうしても暖房器具に頼ってしまいがちです。しかし、暖房器具は電気をたくさん使うため、電気料金を節約するには、その使い方を見直すことがとても大切です。 暖房器具だけに頼るのではなく、工夫次第で暖かく過ごすことはできます。 まず、服装を見直してみましょう。一枚多く着るだけでも、体感温度は大きく変わります。セーターやカーディガンなどを活用したり、保温性の高い下着を身に着けるのも効果的です。また、ひざ掛けや毛布なども活用してみましょう。特に足元が冷える場合は、厚手の靴下を履いたり、スリッパを履くことによって、足元から暖かくなります。 次に、家の断熱性を高めることも重要です。窓ガラスに断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンを取り付けることで、室内の熱が外に逃げるのを防ぐことができます。また、ドアや窓の隙間をテープなどで塞ぐことによって、冷気の侵入を防ぐことも効果的です。 これらの工夫と併せて、暖房器具を使う時間を減らすことで、効果的に電気料金を抑えることができます。
蓄電

酸化銀・亜鉛蓄電池:小型で高出力な蓄電池の仕組み

- 酸化銀・亜鉛蓄電池とは?酸化銀・亜鉛蓄電池は、正極に酸化銀、負極に亜鉛を用いた電池です。電気を蓄えておくことができるため、蓄電池と呼ばれています。この電池の中で電気を伝える役割をするものとして、水酸化カリウムなどを溶かしたものが使われています。酸化銀・亜鉛蓄電池は、小さな形でありながら、高い電圧とエネルギー密度を兼ね備えている点が大きな特徴です。エネルギー密度が高いということは、同じ大きさや重さでも多くの電気を蓄えておくことができるということを意味します。これらの特徴から、従来の電池では対応が難しかった分野への応用が期待されています。例えば、小型で軽い電子機器や、瞬間的に大きな力が必要な機器などです。具体的には、補聴器や腕時計などの小型電子機器、カメラのフラッシュや医療機器など、様々な分野での活躍が期待されています。酸化銀・亜鉛蓄電池は、将来の私たちの生活をより便利にする可能性を秘めた、注目の電池と言えるでしょう。
節電のアイデア

サーキュレーター併用で節電効果アップ!

夏や冬に活躍するエアコンですが、部屋全体を冷やしたり温めたりするのに時間がかかってしまうと感じたことはありませんか?エアコンとサーキュレーターを一緒に使うと、より効果的に、そして電気代の節約にもつながります。 エアコンは部屋の空気を冷やしたり温めたりしますが、その空気はなかなか部屋全体に行き渡らないことがあります。温度が変わってもなかなか設定温度に達しないため、設定温度を下げ過ぎたり、上げ過ぎたりしてしまい、結果として電気代が高くなってしまうことも。 そこで活躍するのがサーキュレーターです。サーキュレーターは、直線的な風を送り出すことで、エアコンの風を部屋中に届けてくれます。エアコンの風が部屋全体に行き渡ることで、部屋の温度が均一になり、設定温度を高くしたり低くしたりしても快適に過ごせるようになります。 エアコンとサーキュレーターを正しく使うことで、電気代の節約になるだけでなく、部屋全体の温度を快適に保つことができます。
発電方法

地球に優しい未来へ:再生可能エネルギー

- 再生可能エネルギーとは再生可能エネルギーとは、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなど、自然界に存在する様々なエネルギーを利用して電力や熱などを作り出すことができる資源のことを指します。これらの資源は、限りある資源である化石燃料とは異なり、自然の循環の中で繰り返しエネルギーを生み出すという特徴を持っています。そのため、枯渇する心配がほとんどなく、持続可能な社会を実現していく上で欠かせない要素として、近年注目を集めています。 例えば、太陽光発電は太陽の光エネルギーを、風力発電は風の運動エネルギーを、水力発電は水の位置エネルギーを、それぞれ電力に変換します。地熱発電は地球内部の熱エネルギーを、バイオマス発電は生物資源を燃焼させる際に発生する熱エネルギーを利用して、それぞれ発電を行います。 このように再生可能エネルギーは、地球上に広く分布しており、それぞれの地域特性に合わせた発電方法を選択することができます。また、発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しない、あるいは排出量を抑えることができるという点も大きなメリットです。地球環境の保全と持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの利用は今後ますます拡大していくと考えられています。