
原子力発電の未来を支える資源:SRとは?
エネルギー資源の中でも、将来のエネルギー政策において重要な役割を担うと考えられているのが原子力発電です。原子力発電の燃料となるウランは、その利用可能性を評価する上で、資源量の把握が欠かせません。ウラン資源は、その存在の確実性や経済性に基づいて、いくつかの段階に分類されます。資源量評価の段階には、埋蔵量や資源量など様々な区分がありますが、中でも将来的な可能性を秘めた資源として注目されているのが、「推定追加資源量(SRSpeculative Resources)」と呼ばれるものです。SRは、既存の鉱床周辺や地質学的データに基づいて、さらに資源が存在する可能性が高いと推定される地域における資源量を指します。これらの地域は、まだ探鉱が十分に行われていない場合が多く、今後の探査活動次第では、資源量がさらに増加する可能性を秘めています。SRは、将来のウラン供給の安定化に寄与する可能性を秘めた資源として、世界各国でその存在が注目されています。日本においても、エネルギーセキュリティの観点から、SRを含めたウラン資源の確保に向けた取り組みが重要となっています。