
意外と身近な放射線!~外部被ばくについて~
「放射線」と聞いて、危険なもの、恐ろしいもの、と感じてしまう人は少なくないでしょう。確かに、放射線は大量に浴びてしまうと人体に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、私たちが生活しているこの世界には、ごく微量の放射線が常に存在していることをご存知でしょうか。これは自然放射線と呼ばれ、宇宙や大地など、自然界から発生しています。
例えば、宇宙からは宇宙線が絶えず地球に降り注いでいます。これは、太陽や銀河系外の天体から放出された高エネルギーの粒子です。また、私たちの足元の大地からも放射線は出ています。これは、土壌や岩石に含まれるウランやトリウムなどの放射性物質から放出されているのです。
自然放射線の量は場所や環境によって異なります。例えば、花崗岩の多い地域では、他の地域に比べて自然放射線量が高い傾向にあります。また、飛行機に乗ると、地上よりも多くの宇宙線を浴びることになります。しかし、これらの自然放射線量はごく微量であり、私たちの健康に影響を与えるレベルではありません。私たちは、普段の生活の中で、知らず知らずのうちに自然放射線を浴びていますが、それはごく自然なことなのです。