都市ガスの未来:IGF計画とは?
日本の都市ガスは、かつてはその地域で採取できる資源に合わせて製造されていました。そのため、地域ごとにガスのカロリーが異なり、ガス器具の互換性がありませんでした。例えば、プロパンガス用に作られたガスコンロを都市ガス用に使うことはできませんでした。
しかし、エネルギー効率の向上や安全性の観点から、全国的に高カロリーガスに統一しようという動きが高まりました。これは、高カロリーガスの方が燃焼効率が良く、エネルギーの無駄が少ないためです。また、ガス器具の製造や供給の効率化、さらには安全性向上にもつながります。
この動きを具体的に推進しているのが、IGF計画(Integrated Gas Family計画)です。この計画では、都市ガスのカロリーを1立方メートルあたり約15メガジュールという高い値に統一することを目指しています。カロリーの統一によって、ガス器具の相互利用が可能になるだけでなく、将来的には海外から輸入した天然ガスも利用しやすくなるというメリットもあります。
IGF計画は、日本のエネルギー政策にとって重要な意味を持つ計画と言えるでしょう。