重油

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エネルギー源としてのC重油

原油は、私たちの生活に欠かせない燃料や様々な製品の原料となる貴重な資源です。原油からガソリンや灯油、軽油などを精製していくと、最後にドロドロとした黒っぽい液体状の物質が残ります。これがC重油と呼ばれるものです。C重油は、原油を精製する過程で最後に残る、最も沸点の高い成分で、JIS規格では重油の中でも特に粘り気が強い第3種に分類されます。 そのほとんどが蒸留残渣油という、原油から精製しやすい成分を取り除いた後に残る成分で構成されています。 C重油は、主に工場のボイラーや大型船舶の燃料として利用されています。粘り気が強いため、そのままでは燃料として使用することが難しく、温めて粘度を下げてから燃焼させます。 近年では、地球温暖化対策として、二酸化炭素排出量の少ない燃料への転換が求められています。C重油は燃焼時に多くの二酸化炭素を排出するため、環境負荷の面からその利用は見直されつつあります。しかしながら、エネルギー資源としての価値は依然として高く、よりクリーンな燃料として活用するための技術開発も進められています。
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エネルギー社会の立役者:二次エネルギー

私たちが日々、電気やガスなどとして消費しているエネルギーは、実はそのままの形で自然界に存在しているわけではありません。石油や石炭、天然ガスといった資源は「一次エネルギー」と呼ばれ、これらは言わばエネルギーの原材料のようなものです。 これらの一次エネルギーは、そのままでは私たちにとって使い勝手が悪く、日常生活で活用するには不向きです。例えば、石油はそのままでは自動車の燃料として使えませんし、石炭を燃やして暖を取るにも限界があります。 そこで、私たちが使いやすい形にエネルギーを変換する必要があります。この過程で生み出されるのが「二次エネルギー」です。 発電所では、石油や石炭、天然ガスなどの一次エネルギーを熱エネルギーに変換し、さらに電気エネルギーへと変換しています。こうして作られた電気エネルギーは、送電線を通じて家庭や工場に届けられ、私たちの生活を支えています。 エネルギーの形を変える技術は、私たちの生活を豊かにするために欠かせないものです。そして、エネルギーを効率的に変換し、無駄なく使うことが、地球環境を守る上でも重要になってきます。