
見えない脅威を測る: 肺モニターの役割
- 肺モニターとは肺モニターは、私たちの体にとって有害な、目に見えない微量の放射性物質を測定する装置です。 原子力発電所や核燃料を取り扱う施設では、プルトニウム239など、微量でも人体に影響を及ぼす可能性のある放射性物質が存在します。これらの物質は、空気中に飛散し、呼吸によって体内に入る可能性があります。肺モニターは、吸入された放射性物質が肺にどれだけ蓄積されているかを調べるために用いられます。 測定は、人体に害のない微弱な放射線を出す検出器を用いて行われます。測定された放射線の量から、吸入した放射性物質の量を推定することができます。肺モニターによる測定は、放射性物質を扱う作業員の安全確保に不可欠です。定期的な測定を行うことで、万が一、体内に放射性物質が取り込まれた場合でも、早期に発見し、適切な処置を施すことができます。また、測定結果に基づいて、作業環境の改善や作業方法の見直しを行うことで、被ばくリスクの低減を図ることができます。このように、肺モニターは、原子力施設における作業員の健康と安全を守る上で重要な役割を担っています。