
エネルギーの未来を担う:使用済燃料とは?
原子力発電所では、ウランという物質を燃料として電力を作っています。ウランは原子炉と呼ばれる施設の中で核分裂反応を起こし、膨大な熱エネルギーを生み出します。この熱エネルギーを利用して水を沸騰させ、蒸気によってタービンを回し、電気を作り出します。
燃料であるウランは、一定期間使い続けると核分裂反応の効率が低下していきます。この状態になった燃料を「使用済燃料」と呼びます。使用済燃料は、原子炉から取り出され、専用のプールで冷却されます。
使用済燃料には、まだ核分裂を起こせる物質が含まれており、貴重な資源として再利用することが可能です。日本で現在検討されている方法の一つに、「再処理」があります。再処理とは、使用済燃料からプルトニウムやウランを取り出し、再び原子力発電所の燃料として利用する技術です。このように、使用済燃料は適切に処理することで、エネルギー資源として有効活用できます。