
ロンドン条約:海洋投棄規制の歴史
1972年11月、イギリスのロンドンで「海洋汚染防止に関する国際会議」が開催されました。この会議は、深刻化する海洋汚染問題に対し、国際社会全体で協力して対策にあたる必要性が高まったことを受けたものでした。当時、廃棄物の海洋投棄による環境汚染は深刻化しており、このままでは海洋生態系への影響は避けられないと危惧されていました。
会議では、各国が共通の認識を持ち、効果的な対策を講じるために、海洋汚染を防止するための国際的なルール作りについて話し合われました。具体的には、船舶からの油や廃棄物の排出を規制するルールや、海洋投棄を段階的に禁止していくための枠組みなどが議論されました。
この会議は、その後の海洋汚染防止に関する国際条約の締結や、国際機関による取り組みの礎となり、国際的な環境保護活動において重要な一歩となりました。今日でも、海洋汚染は地球規模で取り組むべき課題として認識されており、世界各国が協力して海洋環境の保全に努めています。