扁平上皮組織の見分け方
- 扁平上皮組織とは人間の体を作る組織の一つに、上皮組織があります。上皮組織は、体の表面や内臓の表面を覆って、体を守ったり、物質の分泌や吸収などを行ったりしています。この上皮組織には、細胞の形や並び方によって、いくつかの種類があります。その中の一つが、扁平上皮組織と呼ばれるものです。扁平上皮組織は、細胞の幅が高さよりもはるかに大きく、平べったい形をしているのが特徴です。この平べったい細胞が、まるでレンガを敷き詰めたように、隙間なくぴったりと並んでいます。細胞の形が平たいことから、顕微鏡で観察すると、細胞は薄く、核の部分が少し盛り上がって見えます。この扁平上皮組織は、体の表面を覆う皮膚の最も外側の層(表皮)や、口の中、食道、血管の内側など、体の様々な場所に見られます。 扁平上皮組織は、その存在する場所によって、それぞれ異なった役割を担っています。例えば、皮膚の表皮では、外部からの刺激や細菌の侵入を防ぐ役割を担っています。また、血管の内側では、血液の流れをスムーズにする役割や、血管壁を通して物質が出入りするのを調節する役割を担っています。このように、扁平上皮組織は、体の様々な場所で重要な役割を果たしているのです。