放射線について 肺洗浄:放射性物質から体を守る
- 肺洗浄とは肺洗浄とは、体内に取り込んでしまった放射性物質による健康被害の可能性を低減するための医療行為です。 具体的には、呼吸によって肺の奥深くまで入り込んでしまった放射性物質を、特殊な方法で洗い流し、体外に排出することを目的としています。肺洗浄が特に有効とされているのが、プルトニウムの中でも水に溶けにくい性質を持つ酸化プルトニウム(PuO₂)です。 プルトニウムは原子力発電などに利用される物質ですが、事故や作業中の不注意などによって、微細な粒子が空気中に飛散してしまうことがあります。この微粒子を吸い込んでしまうと、肺の奥にまで入り込み、体内に長期間留まってしまう可能性があります。プルトニウムは体内から排出されにくく、長年月にわたって弱い放射線を出し続けるため、周囲の細胞や組織に影響を与え、将来的にがん等のリスクを高める可能性が懸念されています。 肺洗浄は、このような事態に対応するために、プルトニウムを吸い込んでしまった直後に行われる緊急性の高い医療行為です。 特殊な薬剤を用いて肺の中を洗浄することで、プルトニウムを体外に排出する効果を高め、被ばくによる健康被害を最小限に抑えることを目指します。
